乳児期・幼児期の表情は精神発達状態と密接な関係があります。精神発達が遅れている子供の表情は乏しい事が一般的です。また、環境要因も大きく関わり愛情に満ちた刺激に富んだ子供の表情は豊かです。その表情を作る要素として、口の占める割合は大きいものです。

 

口が大きい子供や小さい子供もいますが、よく動くかどうかは、口輪筋(こうりんきん)という筋肉と口を形つくる筋肉の量と、上顎(じょうがく)と下顎(かがく)の形も大きく影響します。

 

口輪筋の量や強さは遺伝要因も受けますが、環境要因がさらに大きいと言われています。授乳期に口輪筋の活発な活動を必要としないミルクの出が良すぎる哺乳瓶で育てられた子供の口輪筋の発達は、口唇(こうしん)が無気力感を与えます。

 

また、幼児期に柔らかいものを採る傾向が強いと咀嚼筋(そしゃくきん)、口輪筋の発達が遅れて表情にも影響すると考えられますが、まだまだ研究データが少ないためはっきりしたことは解っていないのが現状です。