毎日行っている歯磨きだけではお口の中の汚れをすべて落とすことは困難です。虫歯予防するテクニックの一つとして定期的にフッ素塗布を受けることは有効なものです。

フッ素は自然にある元素のひとつでお茶や魚介類など多くの食品に含まれ、むし歯予防に効果が有るほか、歯や骨をつくるために大切な役割を果たしています。

 

〇フッ素塗布によるむし歯予防の働きと効果

 

・歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着を促進し再石灰化促進の働きがある

・歯の質を強化し酸から歯を溶けにくい歯にする働きがある

・歯ブラシで落としきれなかったプラーク中に潜むむし歯原因菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑える働きがある

 

 

フッ素塗布は身近で手軽に利用できるむし歯予防法

 

 子どもから成人まで高い予防効果が認められています。その予防効果は長期間の継続利用でさらに高まると考えられます。充填物の周囲や歯周病などで露出した根面は、むし歯リスクが高くなるためフッ素によるむし歯予防が必要になります。

 

〇乳幼児・子どもへの効果

 

「萌えたての乳歯」や「萌えたての永久歯」は、歯の質が弱く虫歯になりやすいため、フッ素を塗ると予防効果を大きく期待できるとされています。

 

〇成人への効果

 

歯周病や部分入れ歯の使用によって、顎の骨や歯茎が痩せて(吸収して)しまい、普段なら歯茎で覆われているはずの歯の内部のセメント質や象牙質が露出してくることがあります。セメント質や象牙質はエナメル質(歯茎から上の歯の表面部分)よりも弱く虫歯になりやすいため、歯ぐきが露出してしまった場合(セメント質)には、フッ素を塗ることで虫歯のリスクを下げることに役立つとされています。