一般の成人では親不知(おやしらず)を除くと上下合わせて28本の歯があります。怪我やむし歯などで歯が抜けてしまうといろいろと良くないことが起こるので注意が必要です。

 

歯が1本でも抜けると食事や会話に影響が出でます。

 

例えば、日常生活の変化が現れてきます。QOL (Quality of Life)「生活の質」が大きく落ちてしまいます。そのまま放置すると、充実した食事ができないだけでなく、十分な咀嚼(そしゃく)が出来なくなり、食べたものを消化するのに負担がかかります。

 

歯が1本抜けているだけで噛み方が偏り残った歯に負担がかかります。その結果、他の歯の寿命を縮めてしまう事もあります。抜けた歯の隣や上又は下の歯は支えを無くすことになり、少しずつ移動が始めまり、その歯も抜けてしまう事も有ります。

 

例えば、下の奥歯(第二大臼歯)が抜けると隣の第一大臼歯は抜けた第二大臼歯の方へ傾きます。また、第二大臼歯があった上の奥歯(第二大臼歯)は、下にさえぎる歯が無くなった事で確実に下へ伸びはじめ、隣接する歯はその影響を受け、隙間が生じ、そこにプラーク(歯垢)が溜まり、新たなむし歯に発展します。歯が移動すると噛み合せ全体に影響し、ずれが生じます。また、顎の関節や全身の骨格バランスにも悪影響を与え、頭痛や肩こりなどの原因のひとつにもなります。

 

歯を失うとお口の中だけでなく、全身の健康にもさまざまな影響が現れるので、1本位大丈夫と思いそのままにして事がありますが、これは間違った判断ですので治療を行う必要があります。

 

治療としては、ブリッジ・差し歯(入れ歯)の他にインプラントが一般的な治療です。