むし歯になる要因はミュータンス菌(むし歯菌)です。口の中に存在するむし歯の原因菌(ミュータンス菌)が作る酸が歯のカルシウムを溶かし、やがて穴があいてしまいむし歯になります。

ミュータンス菌は後天的に感染し子供たちのむし歯の原因となっていることが明らかになっています。

生まれたての赤ちゃんの口のなかには存在しない訳です。

ミュータンス菌の感染は乳歯が生え揃ってくる1歳半~2歳半頃で、感染源は、ミュータンス菌を持っているご両親などが口移しで食べものを与えたり、同じ食器や箸、スプーンを使ったりすることが原因とされていますが、正確な理解がされておらず、十分なケアも行われていません。これが日本人のむし歯がなかなか減らない大きな原因といえます。

 

 

ミュータンス菌が歯に付着し歯垢(プラーク)をつくり、食べ物の中に含まれる糖質(とくに砂糖)を代謝し、歯垢の内部で酸をつくります。この酸が歯の成分であるカルシウムやリンを溶かし、むし歯が発生します。口のなかに入ったミュータンス菌は食べ物や飲み物に含まれる糖分、特に砂糖を代謝してグルカンというネバネバした物質を生成し、歯の表面を覆うエナメル質に付着させ自分のすむ場所をつくり、そこに他の細菌も住みつきます。この細菌の住かが歯垢(プラーク)でネバネバとした状態で歯にくっついています。

 

ミュータンス菌は住かで飲食物中の糖分を分解して酸をつくり人体でもっとも硬い組織であるエナメル質を溶かし、歯のミネラル分であるカルシウムやリン酸を溶出させます。これを「脱灰(だっかい)」といいます。これがむし歯の始まりとなります。※エナメル質が溶け始める水素イオン濃度はpH(ペーハー)5・5の酸性です。