外傷により歯が破折(はせつ)した時は、すぐに歯科に行くことが重要です。この際、折れた歯の部分が見つかった場合は、一応持参した方がよいでしょう。折れた歯を利用することは不可能ですが、折れた部位を推定することができます。

 

歯の折れた部位を正確に診断するためにはX線検査が有効です。折れた部位により歯を残せるか、抜歯(ばっし)する必要があるかの判定ができます。

 

歯の破折には、図に示すように歯冠部(歯の歯肉から上に出ている部分)のみが破折しているもの(A~D)、歯冠と歯根(歯の根の部分)がともに破折しているもの(E、F)、および歯根が破折しているもの(G)があります。

 

歯冠部のみが破折した時はほとんどの場合は修復できますが歯冠部から歯根部にわたる破折または歯根のみの破折の場合には修復できる場合とできない場合があります。