〇表面麻酔法

局所麻酔を行なう前に皮膚や粘膜表面の知覚を麻痺させるために行なう麻酔法で、塗り薬タイプのものやスプレータイプのものなど様々な種類があります。

塗り薬タイプのものは、麻酔薬を歯茎(歯肉)に塗って表面の感覚を麻痺させる方法です。

歯石のクリーニングや乳歯の抜歯など痛みが少し伴う治療時に用いられます。

 

<治療法>

口の中にガーゼやコットンロールを入れて、歯肉に塗った麻酔薬が流れないように唾液をブロックしつつ数分間作用させます。

 

〇浸潤麻酔法

痛みをとりたい部分の歯肉に麻酔薬を注射します。一般的な歯科の麻酔法です。

最近では細くて切れの良い針が開発され、また麻酔薬の温度管理にも気配りすることで、痛みが殆どない注射へと進化しています。さらに必要に応じて表面麻酔を用いたり、電動式注射器の使用で一定した圧力で麻酔薬を注入することで痛くなくよく効く麻酔が行えるようになりました。

 

〇伝達麻酔法

下の奥歯の痛みが強い場合、通常の麻酔が効かないことがあります。そういった場合、歯の根っこと脳の間にある神経を途中で麻痺させます。歯に通っている神経の元の部分で麻痺さる方法です。

これは脳から出た神経が下顎に向かう途中に麻酔薬を作用させることで、口唇や舌を含む広い範囲によく効く麻酔が得られるのです。麻酔効果が数時間続くので治療後の痛みが気にならなくなり、鎮痛薬の量を減らすことが出来るというメリットもあります。